フクジュソウ
(福寿草、学名:Adonis ramosa)は、キンポウゲ科の多年草。
別名、ガンジツソウ(元日草)。
日本では北海道から九州にかけて分布し山林に生育する。シノニム(同一種を指す同意語)の種小名である amurensis は「アムール川流域の」という意味。花期は初春であり、3-4cmの黄色い花を咲かせる。当初は茎が伸びず、包に包まれた短い茎の上に花だけがつくが、次第に茎や葉が伸び、いくつかの花を咲かせる。この花は花弁を使って日光を花の中心に集め、その熱で虫を誘引している。その為、太陽光に応じて開閉(日光が当たると開き、日が陰ると閉じる)する。葉は細かく分かれる。夏になると地上部が枯れる。つまり初春に花を咲かせ、夏までに光合成をおこない、それから春までを地下で過ごす、典型的なスプリング・エフェメラルである。
根はゴボウのようなまっすぐで太いものを多数持っている。
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ニリンソウ
(二輪草、学名:Anemone flaccida)は、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。
東アジア(樺太、朝鮮、中国(北部・東北地方)、ウスリー地方、日本)に分布する。日本では北海道、本州、四国、九州に分布し、主に湿潤な山地の林床や周辺部に生育する。基準標本はサハリンのもの。
根茎は「地烏(ジウ)」と呼ばれ、漢方薬として用いられる。また、若葉は山菜として食用とされるが、有毒植物であるトリカブトの若葉に似ていることから注意が必要。2009年、2012年には間違えてトリカブトを口にし、死に至った事例が日本で報告されている。
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クロユリ
(黒百合 学名: Fritillaria camtschatcensis)はユリ科バイモ属の高山植物。別称はエゾクロユリ(蝦夷黒百合)。
日本中部以北、千島列島、ロシア連邦のサハリン州、カムチャツカ半島、ウスリー地方、北アメリカ北西部に分布。高山帯の草地に生える。
日本で最も有名な生息地は白山で、室堂周辺などに大量に群生しているのが見られる。石川県の「郷土の花」である[1](「県花」ではない 。
特徴
花期は夏。花は褐紫色で直径3 cm程度、釣鐘の形をした花が下向きに咲くのが特徴。多年草。地下にりん茎があり、茎は10-30 cmになる。葉は互生ではあるが、接近して、2-3段の輪生状につく。
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サンリンソウ
(三輪草、学名:Anemone stolonifera)は、キンポウゲ科
イチリンソウ属の多年草。
地下に太く短い根茎をもつ。根出葉は3出複葉で、側小葉はさらに2深裂する。茎につく葉は3枚が輪生し、3深裂し、裂片の縁は欠刻する。同属のニリンソウが輪生する茎葉に葉柄がないのに対して、本種は短い柄をもつ。また、ニリンソウにみられる葉の小さな斑がない。花茎は高さ15-30cmになり、6-7月に、白い花弁状の萼片を持つ花をつける。花は径1.5cmで、萼片は5枚ある。1本の茎から3輪の花茎が伸びることが和名の由来となっているが、必ずしも3輪とは限らず、1-4輪つく。根茎で増え、匐枝をだして繁殖するため、群落を作ることが多い。
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